Q-089181122福祉講演会(鹿児島県)- 11

 

 20181122日に、鹿児島県の福祉施設にて、コーチングをテーマとした講演を行いました。講演後にいただいたコメントに回答いたします。

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そもそも不完全な宇宙に生きている、必ずスコトーマを持った私たちが、「よりよく生きるために心がけるべきこと」とはなんでしょうか?

私の答えはこのシリーズの最後で)

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「もっと知りたいことは?」という質問に対する皆さまの御意見です。

 

・その場所を集中して見るわけではなく、全体的に柔らかく見ることで色々なものに見えてくること(人間関係も一緒だと思った)

 

A:「その場所を集中して見るわけではなく」という心構えは、「部分にとらわれずに、全体としてとらえる」ということであり、より大きなゲシュタルトの構築を可能とする大切な意識状態です。

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 「全体的に見る」ことを「柔らかく」と表現できることは、釈迦の教えにも通じるすばらしいセンスだと思いました。

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 ところで、「全体的に柔らかく見ることで色々なものに見えてくる」という情報処理の特性を人間関係にも拡張できる能力は、これからの医療・福祉従事者に欠かせない大切なスキルといえます。

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 私が相談を受ける悩みの大半が、「仕事」「健康」「お金」「人間関係」に起因するものです。それらすべてが絡み合ってあらわれているのが、医療や介護の現場だといえます(働く人にとっても)。とくに命に関わる場面では、多くの人が容易にファイト・オア・フライトの状態に陥ってしまいます。

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 皆さんの職場はそんな“苦の表出場”です。だからこそ「全体的に柔らかく見ること」が大切なスキルになります。

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・自分の感情のコントロール

 

A:「感情のコントロールができない」「もっとうまく感情をコントロールしたい」といった相談もよく受けます私がまずお話しするのは、「感情をコントロールしようと思う必要はない」ということ。

 

 多くの方は「感情をだすことはいけないこと。恥ずべきこと」という風に思い込んでいます。その思い込みの根元には、何らかの痛い(イヤな)思い出があるはず。強い情動を伴った体験の記憶が「大人は感情をコントロールしなければならない」というブリーフを生みだしているのです。

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 もちろん「感情をむき出しにしていい」「感情の赴くまま生きていい」と言いたいのではありません。感情のコントロールができない未熟な大人ばかりでは社会が成り立ちません。

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 それでもあえて「感情をコントロールしようと思う必要はない」とするのは、「感情をコントロール(制御)しなければならない」という思いの裏に「我慢しなければならない」「耐えなければならない」という一方的なhave toの押し付けが忍び込んでいるからです。

それは大変危険なことです。

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 have to(~ねばならない)は意欲や創造性を奪い取ってしまうだけでなく、エフィカシーを下げる要因にもなります。人生にひとつもhave toがあってはなりません。

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・ゴール設定の導き方

 

 ではどうすれば「感情をコントロールしよう」と思っているわけではないのに、結果として(感情を)コントロールできるようになるのでしょうか?

 

 答えは「ゴール設定」です。

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 「感情をコントロールできるからゴール設定が(さらに)うまくできる」も真ですが、「ゴール設定がうまくできるから感情がコントロールできる」がはじまりです。

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50年近く前からコーチングという業界そのものをつくりあげたルー・タイス氏は、「Goals come first. Reality is second」と語っていました。

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ゴールがすべてのはじまり

では、そのゴールを生みだす力はどこからくるのでしょうか?

 

 

・自分が知らないことをもっといろいろ知りたいと思いました

・未来に心を向けられる心の持ち方やコーチング、心理的なことをもっと知りたいと思います

 

 ゴールを生みだす力の源泉は意図(intention)、あるいは意志(free will)であると私は思っています。具体的に表現すると「“現状の外”を開拓しゴールを生みだし続けるというゴール設定」。

ゴールはエネルギーや創造力の源です。そして健康を実現する“気”となります(元気)。

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誰かのゴール設定をサポートするにしろ(パーソナルコーチング)、自身をさらなるゴールへと導くにせよ(セルフコーチング)、大量の知識とスキルを習得し続ける必要があります。

 

それを可能とする「知りたい」を保ち続けることができるのは、やはりゴールがあるから。ゴールが未来から過去への時間の流れを生み、かつての夢を現実に変えていきます。

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・ゆっくりと話してください

 

A:気をつけます(笑)。

 

Q-090につづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 感情のコントロールとゴール設定(コーチング)との関係がわかりづらいかもしれないので補足します。

 

苫米地式では「ゴールは“現状の外”」という厳しい条件を重視します。“現状の外”へのゴール設定を志向し続けると、自然に抽象度が上がります。

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抽象度が上がることは教育の目的である「人間形成」を実現し、心理学者 アブラハム・マズロー(19081970年)が提唱した「自己実現」「自己超越」を可能とします。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9963845.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9966391.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10116950.html

 

抽象度と感情(怒り)との関係については、「The Power of MindⅠ」第六章(PM-06-11)「仮説06) 二つの『怒り』とその間にある論理的思考」内に具体的にまとめています。ぜひお読みください。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14107083.html