PMⅠ:The Power of Mind

PM-06:職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題

PM-06-23:コーポレート・スピリチュアルペイン、インダストリアル・スピリチュアルペイン、ソーシャル・スピリチュアルペイン

 

この章(第六章)では、「院長を務めていた病院へのコーチング導入“失敗”」という事例について、仮説を立て、トゥイーキングを行っていきます。その目的(ゴール)は、「失敗から学び、“いのちの現場”にコーチングをしっかり届けること」です。

告知:http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13216030.html

“失敗”を解決する方法:http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13397552.html

 

 

コーポレート・スピリチュアルペイン、インダストリアル・スピリチュアルペイン、ソーシャル・スピリチュアルペイン

 
 
ピーター・F・ドラッカーの「産業人の未来」(ダイアモンド社)から引用します。 

 

 

 引用開始

 われわれはすでに、経済発展が最高の目的であるとする信条を捨てた。経済的な成果を最高の価値にすることをやめ、数多くの価値の一つに過ぎないとすることは、つまるところ、経済活動をあらゆる社会活動の基盤として扱うことをやめるということである。経済的な領域を社会の中心的な領域とすることをやめるということは、さらに大きな意味をもつ。それは、人はみな経済人(エコノミック・マン)であり、行動の動機は経済的であり、自己実現は経済的な成功と報奨によってはかられるという信条を捨てることを意味する。

 われわれは、人間の本質および社会の目的についての新しい理念を基盤として、自由で機能する社会をつくりあげなければならない。したがってわれわれは、社会についての理念を見つけなければならない。それは、哲学あるいは形而上学の領域で見つけなければならない。

 引用終わり

 

 

ピーター・F・ドラッカー(19092005年)は、ユダヤ系オーストリア人の経営学者で、「現代経営学」あるいは「マネジメント」の発明者として知られています。「未来学者(フューチャリスト)」と呼ばれたこともあったそうですが、自分では「社会生態学者」と名乗ったようです。

そのドラッカーが1942年に書いた著作が「産業人の未来」です。この著作をきっかけにゼネラルモーターズから会社組織の変革と再建を依頼され、大成功をおさめました。

 

ドラッカーはあるべき“未来”から変革を実行しました。それは「経済的な成果を最高の価値にすることをやめ、数多くの価値の一つに過ぎないとする未来」でした。
 つまり、「お金」を絶対的価値観とみなさない世界です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html

 

そして、さらに「人間の本質および社会の目的についての新しい理念を基盤として、自由で機能する社会をつくりあげなければならない」とし、その理念を「哲学あるいは形而上学の領域で見つけなければならない」としました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/14687476.html

 

もしドラッカーが生きていたら、今のこの世界は、そして未来は、どのように見えるのでしょうか?

 

かつてドラッカーが捨てたと語った「経済発展が最高の目的であるとする信条」や「経済的な成果を最高の価値にすること」「経済的な領域を社会の中心的な領域とすること」はいつのまにか復活しています。それは、「人はみな経済人(エコノミック・マン)であり、行動の動機は経済的であり、自己実現は経済的な成功と報奨によってはかられるという信条」が復権したことを意味します。

 

 

ところで、私の考えるスピリチュアルペインの定義は、「自己の存在と意味がわからないことから生じる苦痛」です。「自分の存在と意味」を確信していない人や「生きる意味(=死ぬ意味)」がわからないまま今を過ごしている人は、すでに潜在的にスピリチュアペインを抱えています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8293317.html

 

 先のドラッカーの言葉を考慮すると、時代の変化により、人はスピリチュアルペインをますます抱えやすくなり、かつ克服しづらくなっているといえます。

 

 

 人の集まりにより組織(会社)ができ、組織(会社)の集まりが業界をつくります。いろいろな業界が繋がり社会が構成されています。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html

 

 その組織→業界→社会を構成する一人ひとりが潜在的にスピリチュアルペインを抱えているのです。よって、社会のために、業界のために、そして組織のために、まずは個人レベルでこのスピリチュアルペインを解決していかなければなりません。

 そのためにコーチングがとても役立つはずです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8430972.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8431066.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8431170.html

 

 

しかしながら、仮にすべての人が個人のスピリチュアルペインを克服したとしても、組織(会社)としての、業界としての、そして社会としてのスピリチュアルペインはなくならないかもしれません。

 

それらを克服するためには、ドラッカーのいう「人間の本質および社会の目的についての新しい理念を基盤として、自由で機能する社会をつくりあげること」が必要なはず。

 

では、そのためにはどうすればよいのでしょうか?

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

ピーター・F・ドラッカー(Wiki.)

ピーター・F・ドラッカー
Wikipediaより引用