PMⅠ:The Power of Mind

PM-06:職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題

PM-06-19:仮説13-2)宗教の限界 -中編-

 

この章(第六章)では、「院長を務めていた病院へのコーチング導入“失敗”」という事例について、仮説を立て、トゥイーキングを行っていきます。その目的(ゴール)は、「失敗から学び、“いのちの現場”にコーチングをしっかり届けること」です。

告知:http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13216030.html

“失敗”を解決する方法:http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13397552.html

 

 

仮説13-2)宗教の限界 -中編-

 

すべての階層にまたがって同時に存在している生命(現象)とは情報(処理)であり、その情報(内部表現)を書き換えることにより心身の変化を引き起こせるからです。そして、それは、宗教の本質も「内部表現の書き換え」であることを示唆しています。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542426.html

 

つまり、医療と宗教のLUBとして、ひとつ上の抽象度に「内部表現の書き換え」があるということ。LUBLeast Upper Bound)は最小上界と訳される概念で、最小公倍数のようなものです。

 

その「内部表現の書き換え」のことを、状況によりコーチングといったり、ヒーリングと呼んだりします。気功や加持など宗教をベースとする技法も全部「内部表現の書き換え」です。

 

 そのように考えると、アインシュタイン博士の言葉には間違いがあることがわかります。21世紀に生きる私たちは、まず宗教というゲシュタルトを越えなければならないのです。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6193912.html

 

 

そもそも「宗教」の定義は難しく、Wikipediaにも「宗教の定義は宗教学者の数ほどもある」と記載されています。広辞苑には「神または何らかの超越的絶対者、あるいは卑俗なものから分離され禁忌された神聖なものに関する信仰・行事。また、それらの連関的体系」と記載されています。

 

ほぼ間違いなく、西洋的な「宗教」の定義においては「絶対神」つまり「全知全能の存在」が前提になっているようですので、ここでは「宗教」を「“絶対”の存在を信じること」と扱います。

 

第二章の「不完全性定理」でクルト・ゲーデル(19061978年)について触れましたが、アインシュタイン博士とゲーデルには共通点があります。二人とも知の世界でパラダイムシフトを起こした大天才であることと晩年には精神的に苦しんだことです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

アンシュタイン博士は、量子論に対して懐疑的で「神はサイコロを振らない」という言葉を残しました。しかし、現代の物理学はアインシュタイン博士が間違っていたことを明らかにしています。

ひょっとしたらアインシュタイン博士は量子論に対する自分の考えが間違っていること(量子論が正しいこと)に気づいていたのかもしれません。量子論の中心人物 ニールス・ボーア(18851962年)と敵対的に対立することはなく、ボーアの弟子であるヴェルナー・ハイゼンベルク(19011976年)やシュレーディンガー方程式などで量子力学の確立に貢献したエルヴィン・シュレーディンガー(18871961年)をノーベル賞に推薦しています。

しかし、公には最後まで懐疑的な姿勢を崩しませんでした。

 

アインシュタイン博士は、晩年、若き数学者クルト・ゲーデルとの散歩をとても楽しみにしていたそうです。「ゲーデル解」という一般相対性理論のアインシュタイン方程式の厳密解があることからもわかるように、二人には交流がありました。

 

そのゲーデルは徐々に精神を病んでいきました。毒殺されることを怖れ、妻アデルが作った食事以外は、自分が作ったものでさえ口にしなくなりました。夏でも冬服を着込み、毒ガスを怖れて真冬でも窓を開け放っていたそうです。

人前に出ることはなく、自宅にこもって哲学と論理学の研究を続けていましたが、最終的には妻が入院している間に飢餓状態となり死亡しました。その時71歳、体重は65ポンド(約29.5kg)しかなかったそうです。

 

ゲーデルは、死の数年前、「ゲーデルの神の存在証明」として知られる論文を知人に配布したそうです。しかし、彼は生前にその論文を公表することはありませんでした。論文はゲーデルが没してから9年後の1987年に初めて公開されました。

 

アインシュタイン博士とゲーデルこの二人は敬虔なユダヤ教徒でした。御承知のとおりユダヤ・キリスト教は一神教であり、「全知全能の存在」を前提としています。

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 量子論を否定する「神はサイコロを振らない」というアインシュタイン博士の言葉に対して、理論物理学者 スティーヴン・ホーキング博士(19422018年)は「神はサイコロを振るだけではない。サイコロを見えない場所まで放り投げることもある」と発言しています。

 

 

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クルト・ゲーデル(Wikipedia)

クルト・ゲーデル
Wikipediaより引用