PMⅠ:The Power of Mind

PM-06:職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題

PM-06-09:仮説04)自由と責任の関係の理解不足

 

この章(第六章)では、「院長を務めていた病院へのコーチング導入“失敗”」という事例について、仮説を立て、トゥイーキングを行っていきます。その目的(ゴール)は、「失敗から学び、“いのちの現場”にコーチングをしっかり届けること」です。

告知:http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13216030.html

“失敗”を解決する方法:http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13397552.html

 

 

仮説04)自由と責任の関係の理解不足

 

 通俗編(つうぞくへん)は、清の時代の中国の書物です。

当時の日常用語を集めて分類し、その出所を明示したもので、天文・地理・時序など三十六に分類されています。

 

その中に「疑勿用、用勿疑 疑わば用(もち)うるなかれ、用いては疑うなかれ」という一文があります。「疑ったら使うな、使ったら疑うな」と現代語訳できるこの文は、「信頼のおけない人間は初めから登用するな、これはと見込んで登用したらとことん信頼しなさい」という意味で使われています。

 

さらに踏み込んで「登用したものを信頼する」とはどういうものかを考えると、「自由と責任」に行き着きます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10400987.html

 

以前も触れましたが、2007年に院長就任を依頼されたとき、私は「人材育成という経営」については全力で取り組むことを理事長に約束し、経営陣にも了承してもらいました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13523887.html

 

その時、自らその成果に対して責任を負ったと同時に、その実行のための自由(裁量権)を得たと理解しました。

もちろん、だから好き勝手にしようとは思わず、「なぜそれを実施する必要があるのか(ケース)」「それを実行することでどうなるのか(プラン)」を論理的に説明し、理事長はもちろんのこと、経営陣の同意もいただきながら実行していきました。それはマナーだと思っていました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_254557.html

 

 経営陣によって二回目のPX2が潰されたとき、自由と責任はセットであることを説明した上で、その自由(裁量権)を返上しました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7702480.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7702640.html

 

具体的には、それまで行ってきた取り組みを見直し、スタッフに「have to」的な印象を与えるものはすべて中止しました。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13523887.html

 

それと同時に、経営陣には、私に代わってしっかりと人材育成という経営を行うことをお願いしました。トゥールミンロジックでいえば、新たなプランの実行です。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12658417.html

 

しかし、「人間形成」「人材育成」のための新たな取り組みが行われることはありませんでした。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9963845.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9966391.html

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10116950.html

 

 私には、経営陣自らの「自由とその自由に伴う責任」に対する認識が甘いように思えました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10692725.html

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10987549.html

 

 

 責任に関してもう一つ。

 

責任を考えるときには、“時間”について意識することも重要です。

コーチング用語に「スリータイムフレーム」という言葉があります。これは思考・判断の基準を過去・現在・未来のどこに置くかということです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html

 

 日本の文化では「過去に決着をつけること」を責任と考えます。切腹がそのいい例です。

 

苫米地理論およびコーチングでは、もちろん、未来での自分の行動を責任と考えます。スリータイムフレームでいうと未来に焦点を当てています。その未来はゴール設定で自ら生みだすものです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html

 

 

<仮説04:自由には必ず責任が伴う。プランなきケースが現状肯定になってしまうのと同様に、責任なき自由はゴールの実現を妨げる>

 

<トゥイーキング04:過ぎ去った過去にとらわれず、未来を自由に創造しながら責任を果たす>

 

    自由には責任が伴う

    その自由と責任は未来にあり、自らゴールでうみだすものである

 

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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