F-060BTTF

 

 前回(F-059)、虐待の記憶が遺伝情報として次世代に伝わる可能性を御紹介しました。

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私自身にも虐待の記憶が残っています。今でも「父親が母親に暴力をふるう記憶」、「母親がヒステリックに抵抗する記憶」、そして「私自身に対する身体的暴力や言葉による罵倒の記憶」が痛みとともによみがえります。

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 何かをきっかけによみがえってしまったそんな記憶は、私を苦しめるだけでなく、私の行動を支配し縁ある人たちまで苦しめようとしました。縁起のネットワークに汚染が広がるような感じです。

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例えば、「子どもたちが大切にしているものを見せしめに燃やしているイメージ」にたびたび襲われました。その時、私の心は、あんなにイヤだった(自分自身の)父親のようになっていました。

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幸いにも、幼少時代の私がされたような仕打ちを、私の子どもたちに行ったことはありません。しかし、残酷な衝動に襲われ「ファイト・オア・フライト」に陥った私は、妻や子どもたちにネガティブな働きかけをしてしまっていたはずです。無意識下で。

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さらに「虐待の記憶が遺伝情報として次世代に伝わる可能性がある」というのですから、認知科学者 苫米地博士との出会いがなかったらと思うとゾッとします。マインド(脳と心)について学び、実践することになった御縁には本当に感謝しています。

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虐待は遺伝情報として次世代に伝わるのかもしれませんが、その遺伝情報さえも私たちはきっと介入的にコントロールすることができます。「人間が持つマインドの力(The power of mind)は、莫大なエネルギーと無限の可能性(創造性)を秘めている」というのがコーチとしての私の確信です。

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 前回、「トラウマが脳の傷になったり、次世代に引き継がれたりすることを防ぐ」ためのキーワードが「BTTF」であると書きました。

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その「BTTF」とは、

 映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー(Back to the future)」のことです(笑)。

 

 

 …1985年の第一作目公開後、二作目(1989年)、三作目(1990年)と続いたトリロジーでは、主人公の高校生 マーティ・マクフライが、科学者で親友のエメット・ブラウン(ドク・ブラウン)が乗用車を改造してつくったタイムマシン(デロリアンDMC-12)に乗ってタイムトラベルを経験します。

 

 未来からやって来たタイムトラベラーは、未来をよりよいものにするため(戻すため)に、過去を変えようと試みます。それは一見「過去が未来を決める」「過去から未来に向かって時間が流れる(過去→未来)」という時間観にたっているように思えますが、じつは「未来が過去を決める」「未来から過去に向かって時間が流れる(未来→過去)」という時間観にたっています(と私は思っています)。

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 なぜなら、映画のタイトルが「バック・トゥ・ザ・フューチャー(Back to the future)」だから(笑)。

 

 

「未来が先にある」「未来に戻る」という感覚は、コーチングを受けたクライアントの心の中でおこる自然な変化と同じです。ゴールという形で未来を設定(創造)すると、現在が変わっていき、過去が変わってしまいます。

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RAS(ラス)&スコトーマがダイナミックに変化していくからです。

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 コーチングでは、「このまま続く延長上の未来」まで含めて「現状(ステイタス・クオ、Status QuoSQ)」と定義します。よってコーチングでいう未来とは、現状の外、すなわち「今のままでは達成不可能な何か」「このままではけっして叶わないこと」をゴールとして設定することではじめて生じるものといえます。

 

 ゴール設定により“未来”が新たにうみだされる

 

 その新たな“未来”に戻る力となるものがエフィカシーです。エフィカシーとは「自身のゴール達成能力の自己評価」のことです。

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 ゴールとしてうみだした未来。そして、そこに到達する(戻る)ことができるというエフィカシー。その2つがそろったときに「バック・トゥ・ザ・フューチャー(Back to the future)」が実現します。

 (それを通常のコーチングでは「I×V=R」と表現します)

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コーチングに過去は一切関係ありません。意識するのは未来だけです。

その未来をつくる最初の行為であるゴール設定において、「ゴールは“現状の外”に設定する」のですから、(繰り返しになりますが)このまま続く時間軸の延長上とは違う未来を新たにうみだすことになります。

 

しかしながら、過去の記憶でできあがった自分のイメージ(現状のコンフォートゾーン)とは違う未来をうみだすことは容易ではありません。

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現状は強力なホメオスタシスにより、常に、かつ強力に、保たれているからです。

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たとえ何かのきっかけで一瞬“現状の外”に飛びだすことができたとしても、途端に落ち着かない感じがして「いつもの私」に引き戻されてしまいます。

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そこでタイムトラベラーの出番!

未来をよりよいものにするため(戻すため)に未来からやって来たタイムトラベラーとは、ゴールを達成した未来のあなた自身です。

 

コーチングマインドで生きる者の意識状態はオールタイム未来です。未来が本来のコンフォートゾーン(CZ)です。だから、日常のすべての行動が「Back to the future」という感覚になります。

 

さあ、ゴールを自由に思い描いてみましょう!

ゴールを設定したあなたはすでにタイムトラベラーです。映画「BTTF」の中でマーティやドク・ブラウンが未来のために過去(今)を変えようとしたように、あなたもあなた自身の未来のために奮闘してください。リラックスしてすべてを楽しみながら。

 

そのときあなたが手にするマインドの力(The Power of Mind)は、トラウマが脳の傷になることを防ぎます。遺伝情報として次世代に引き継がれる「負の連鎖」を断ち切ります。

そして、きっと、人類を退化から救うはずです。

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苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 撮影中に「バック・トゥ・ザ・フューチャー(Back to the future)」というタイトルは変更されそうになったそうです。映画会社の社長によって。その理由は、「futureがタイトルの映画はヒットしない」でした まさに過去に囚われたドリームキラー!

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 監督のロバート・ゼメキスやプロデューサーのスティーブン・スピルバーグが奮闘したおかげで、タイトルは本来の「BTTF」に戻りました。「BTTF」のコンセプトどおり、「未来から過去(今)を書き換えた」といえます。

 (ちなみに、社長案は「Spaceman from Pluto <冥王星から来た宇宙人>」だったそうです)

 

-追記2

 第一作目のラストシーンの「TO BE CONTINUED…(つづく)」というテロップは、ビデオソフト化の際に追加されました。「マーティ達の冒険はこれからも続く」という意味のジョーク(本当は続編予定なし)だったそうですが、ファンによる続編制作希望や問い合わせが殺到したため、急遽シリーズ化されることになったそうです。

 まさにI×V=R!「TO BE CONTINUED…」というシンプルな言葉で、“現状の外”の未来をうみだしたといえます。

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