Q-062:犬好きではいけないのですか? <後編>
「The Power of MindⅠ」第一章のラスト「無敵の意味」に関して御質問をいただきました。ありがとうございます。
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“無敵”とは「敵が無いこと」と読めます。対立が無いことと考えてもいいかもしれません。それはどういう状態なのでしょうか?
…私は、“無敵”とは、競争に打ち勝って頂点に君臨している状態ではなく、その視点あるいは生きる情報次元、つまり抽象度が高いことにより対立が生じえない状態と理解しました。より「空(くう)」に近い状態です。
例えば、「あなたはイヌ派ですか?ネコ派ですか?」とか「そば好き?うどん好き?」といった質問があったとします。このときに一つ抽象度を上げ、「動物派です」「麺好きです」と答えることができれば、対立の構図は無くなります。
…この部分を受けて、「私は犬が好きなのですが、それではいけないのでしょうか?」という御質問です。
答えを先に述べると、「動物好きでありながら、その中でも特に犬を愛している」のであればOKです。
しかし、「犬だけを愛している」 …極端にいえば、「犬だけを大切に扱い、他の動物を虐げる」のであればNGです。
前者は「区別」、後者は「差別」だからです。
以下、前後編に分け、具体的に回答いたします。
前編:http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/13394812.html
…このように概念は階層を持ちます。その階層を哲学や心理学では「フレーム」や「ゲシュタルト」と表現します。
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ここで抽象度という軸を考えると、階層は下位に下りるほどより具体的となっていきます。情報量が増えるのです。
反対に上位に上るほど具体的な情報は減り、より抽象的になっていきます …ただし、上位に上るほど潜在的な情報量は大きくなります。
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例えばプロ野球について考えると、「プロ野球ファン」は「ホークスファン」より上位概念となります。そして「プロ野球ファン」より「野球好き」が、「野球好き」より「スポーツ愛好家」の方がより上位の概念となっていきます。
このとき上位に上がるほどより抽象的になり、臨場感が下がっていきます。
「スポーツ愛好家」というフレームでは「福岡ソフトバンクホークスの日本シリーズ制覇」は大した話題ではないでしょうが、ぐっと(情報)次元を下げて「ホークスファン」というフレームで捉えると、「日本シリーズ制覇」は感涙するほどのうれしい出来事に変わります!
臨場感が上がるのです。
以前の私は野球観戦が大好きでした。学生時代にはバイトでお金を貯めては彼女(現在の妻)と一緒に福岡ドームに応援に行っていました。その頃は「ホークスファン」というフレームでしか思考できていなかったため、勝てばとってもうれしいのですが、負けるとすごく不機嫌でした。そして対戦相手やそのファンを“敵”として捉えていました。
“対立”があったのです。
苫米地博士に学ぶようになってから、勝った試合は「ホークスファン」というフレームで喜びを爆発させますが、負けたときは「野球好き」というフレームで野球観戦を楽しめたことに幸せを感じるようになりました。
そんな私の変化に気づいた家族や友人からは「大人になったね~」とずいぶん冷やかされましたが、その本質は「概念の階層を自由に上り下りできるようになった」ことといえます。
ここで大切なことは、概念の階層は、上から下に下りることは簡単にできますが、下から上に上がることはなかなかできないということ。
概念の階層を自由自在に移動するためには訓練が必要です。
そしてその大前提として、「人は、4次元の物理次元(時空)のはるか上に階層を持って広がる情報次元にまたがって存在している」ということ、すなわち「宇宙の構造と生命現象の本質」を体得する必要があります。
それを苫米地博士が理論化されたものが「超情報場仮説(理論)」です。
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…それでは質問に戻ります。
Q「私は犬が好きなのですが、それではいけないのでしょうか?
A:「犬好き」というフレームでしか考えることができなければ、“対立”を生じる可能性があるため危険です。「犬好き」という“こだわり”が、差別や争いの元凶になりかねません。
もし「動物好き」というフレームで思考することができれば、「犬好き」か「猫好き」かは“どうでもいい対立”です。しかし、それでは臨場感が下がってしまうので「動物好き」という視点を保ちながら、あえて「犬好き」のフレームに下りるのです。
「動物好き」でありながら同時に「(とくに)犬好き」であることは、何の問題もありません。
そういう見方ができれば、ステーキやハンバーガーを食べながら「クジラはかわいそうだから殺すな」と強いる愚行は犯さないはずです。
低い次元では差別や対立、そして争いが生じます。
情報次元の階層性を理解し上を目指すことは、世界の平和を実現するためにも、すべての人々が挑戦すべき生き方だと思います。
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仕事の話でいうと、ともに働く仲間がゴールを共有し、高い情報次元で思考・行動することができれば、職場でのイザコザは無くなります。
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そして、意見の対立をお互いのスコトーマを外す縁起に変えて、756倍の生産性を発揮するようなadaptive cultureを実現していくはずです。
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そんな働き方、生き方に挑戦してみたいとは思いませんか?
…コーチングをみんなで学び、お互いにサポートしあいながら実践していけば、きっと家庭でも、職場でも、地域でも、“無敵”を実現できます。
その時、「人生の満足度(life evaluation)」「感情面での幸福度(emotional well-being)」は自ずと高まり、希望ある社会が現実化しているはずです。
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もう一度伺います。そんな働き方、生き方に挑戦してみたいと思いませんか?
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記-
“無敵”を目指す私ですが、過去には痛い“失敗”をしました。
しかし、そこから学び、改めることでゴール達成の確信はむしろ強まりました。
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そのゴールと達成の確信(エフィカシー)が新たな未来をつくりだし、「I」を「R」に変えていきます。
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失敗から得た気づきに関しては、「The Power of MindⅠ」第六章にまとめます。ぜひフォローしてください。
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