PMⅠ:The Power of Mind

PM-06:職場への苫米地式コーチング導入挑戦と明らかになった課題

PM-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法

 

この章(第六章)では、「院長を務めていた病院へのコーチング導入“失敗”」という事例について、仮説を立て、トゥイーキングを行っていきます。その目的(ゴール)は、「失敗から学び、“いのちの現場”にコーチングをしっかり届けること」です。

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過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法

 

脳はある記憶特性を備えています。

それは「失敗した時にモノを覚える」というものです。専門的には「失敗駆動型処理」と呼びます。

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物事がうまく運ばないときには、必ずどこかに失敗や期待外れ(思惑違い)があります。じつはそんなときほど、私たちはもっと実用的に思考することでスコトーマを外すことができます。さらには、より正確に記憶することができます。

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脳の働きにおいても「失敗は成功の母」といえるのです。

時間の流れをふまえて表現すると、「未来で成功しているから、今、“失敗”から気づきを得ている」といえます。そういうセルフトークが自然にできることが、「過去に囚われない」ということであり、「前向きに生きる」ということです。

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ところで、エクスプラネーション・パターン法を御存知でしょうか?

これは人工知能の研究から生まれたもので、情報の分析と次の展開の予想に使われる方法です。具体的には、失敗や期待外れが生じた際に「なぜそうなったのか?」という理由をいくつも考えていきます。

 

ここで重要なことは「真相を探ることが目的ではない」ということです。もちろん真相が判明するにこしたことはありませんが、やるべきことはあくまで仮説を立てることです。それもできるだけたくさんの仮説を立てていきます。

 

たくさんの仮説をたてたら、次に「トゥイーキング」という技術に移行します。

トゥイーキング(tweaking、直すという意味)とは、過去の失敗の仮説をもとに「今起こっている問題」をすみやかに解決するための修正法をつくるシステムです。

 

そもそも過去に起きた失敗の真相を突き止めても、それは責任の所在がはっきりするだけで、次の失敗に対する予防策としては不十分です。なぜなら、まったく同じ出来事というのは二度と発生しないからです。

 

釈迦哲学的に述べると、この世は縁により起こるものであり、無常なものです。時間とともに状況は必ず変化していきます。

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よって、二度と発生しないような出来事の真相を懸命に追うより、「なぜ失敗したのか?」の仮説をたくさん立てて、今後似たような出来事が発生した時に備えておくほうが断然役にたちます。時間は未来から過去へ流れているからともいえます。

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この章(第六章)では、「院長を務めていた病院へのコーチング導入“失敗”」という事例に対して、仮説を立て、トゥイーキングを行っていきます。

目的(ゴール)は真相追及でも責任転嫁でもありません。失敗から学び、“いのちの現場”にコーチングをしっかり届けることです。

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次回からは、勤務していた病院にコーチングを導入しようとした背景を説明します。その後、仮説とトゥイーキングに入ります。

 

なお、失敗駆動型の記憶特性を使った記憶法など、脳の仕組みをフル活用した記憶法や暗記術などについては苫米地英人博士の著書「脳を鍛える『超』記憶法」(アスコム)を御参照ください。“記憶”の本当の役割についても解説されています。

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

脳を鍛える「超」記憶法