Q-061:犬好きではいけないのですか? <前編>
「The Power of MindⅠ」第一章の「無敵の意味」中の下記文章に関して、御質問をいただきました。ありがとうございます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5446097.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5448151.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615695.html
“無敵”とは「敵が無いこと」と読めます。対立が無いことと考えてもいいかもしれません。それはどういう状態なのでしょうか?
…私は、“無敵”とは、競争に打ち勝って頂点に君臨している状態ではなく、その視点あるいは生きる情報次元、つまり抽象度が高いことにより対立が生じえない状態と理解しました。より「空(くう)」に近い状態です。
例えば、「あなたはイヌ派ですか?ネコ派ですか?」とか「そば好き?うどん好き?」といった質問があったとします。このときに一つ抽象度を上げ、「動物派です」「麺好きです」と答えることができれば、対立の構図は無くなります。
…この部分を受けて、「私は犬が好きなのですが、それではいけないのでしょうか?」という御質問です。
答えを先に述べると、「動物好きでありながら、その中でも特に犬を愛している」のであればOKです。
しかし、「犬だけを愛している」 …極端にいえば、「犬だけを大切に扱い、他の動物を虐げる」のであればNGです。
前者は「区別」、後者は「差別」だからです。
以下、前後編に分け、具体的に回答いたします。
(前編は過去のブログ記事の内容と被りますが、重要な知識なのでぜひお読みください)
…私は一匹の犬を飼っています。ラブラドールレトリーバーで「さくら」という名前の女の子です。
私が“犬”という言葉をイメージしたとき、そのイメージはこの世に一匹しかいない「さくら」のことです。実在する具体的な存在です。妻が私に「犬を散歩に連れて行って」とお願いしたとき、その「犬」とは「さくら」のことです。
その「さくら」の上位概念が「ラブラドールレトリーバー」です。
具体的な存在である「さくらという名のラブラドールレトリーバー」ではなく「ラブラドールレトリーバー」と考えた場合、「さくら」はもちろんカナダにいる「ラブラドール」も、今は生きていない過去の「ラブラドール」も、これから生まれる未来の「ラブラドール」も全て含まれることになります。
具体的な存在(物理空間での実在)が抽象的な概念(情報空間での存在)へと変わったことを意味します。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516539.html
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そして「ラブラドールレトリーバー」の上位概念である「犬」という考え方をすると、「チワワ」や「ダックスフンド」、「柴犬」や「セントバーナード」などすべての「犬」が含まれます。
当然その「犬」という概念には(ちょっと古いですけど)「ラッシー」「カール」「ベンジー」そして「ベートーベン」といったTVや映画の中の犬も、「流れ星 銀」など空想上の犬も含まれます。
「犬」の上位概念である「動物」と考えたときは、「猫」や「キリン」、「鷹」や「ヒラメ」も含まれます。もちろん「人間」である「わたし」や「あなた」もです。
このように概念は階層を持ちます。その階層を哲学や心理学では「フレーム」や「ゲシュタルト」と表現します。
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階層は下位に下りるほどより具体的となっていきます。情報量が増えるのです。
反対に上位に上るほど具体的な情報は減り、より抽象的になっていきます …ただし、上位に上るほど潜在的な情報量は大きくなります。
例えば「犬」という概念は「ラブラドールレトリーバー」より具体的な情報は減りますが、「ラブラドール」や「チワワ」、「ブルドック」などすべての犬種を含んでいます。
ちなみに、この関係を数学的には、『「犬」は「ラブラドール」を包摂(または包含)する』、『「ラブラドール」は「犬」の外延である』と表現します。
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-関連記事(抽象度)-
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