ブログ・シリーズ編

S-01:よりよい“議論”のために

S-01-10基本構造の3要素に加わる3要素=6要素

 

このシリーズでは、 “議論”について、そして“議論”をよりよくすることについて考察します。

PM-02-13http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194585.html

I-017(告知):http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11594310.html

S-01-00(目次):http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11613757.html

 

 

10:基本構造の3要素に加わる3要素=6要素

 

 前回は、ディベートの基本構造である3要素を説明しました。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/12340209.html

 

さらに下記の3つを足して、6要素でディベートは行われます。

 

 

バッキング(BackingB理論

【裏付け】ワラントが正しいことを支持する証拠、証言、統計、価値判断、信憑性などの情報

 

クオリファイアー(QualifierQ理論

【限定・確率】クレームの相対的強度の定性的な表現

(英語では possiblyprobablyusuallycertainlyabsolutely などの用語)

可能であれば90%などの定量的な表現

 

リザベーション(ReservationR理論

【反駁はんばく・例外】クレームに対する例外を主張する論理

 

 

前回の例でいえば、「医師会長賞に値する」というワラント(W)の裏付けがバッキング(B)です。

 

成績優秀者に贈られる医師会長賞ですが、じつはすべての学生が対象となっている訳ではありません。最初から対象者となる条件があり、それを満たしていることが必要なのです。さらに、成績が全生徒中トップの学生には県知事賞が贈られるため、前提条件を満たしていても医師会長賞の対象からは除外されます。

それらもろもろの条件が、このケースでのバッキング(B)になります。

 

「医師会長賞に値する」のバッキング(B)が、「かわいいから(ハンサムだから)」だとか、「会員医師の子どもだから」とかであれば、それは思考停止であり、情動処理です。

そんなバッキング(B)であれば学校関係者だけではなく、ゆくゆくは地域全体にネガティブな(シラケた)ムードが広がっていくことになります。

 

ワラント(W)およびバッキング(B)はとても重要なポイントになるため、しっかりと熟慮する必要があります。

 

クオリファイアー(Q)は、クレーム(C)の相対的強度です。シンプルに表現すると「どれくらいか?」ということです。

このケースでは「副賞として多機能ペンを贈る」というクレーム(C)に対して、「必ず贈るのかどうか」ということになります。

 

リザベーション(R)は例外です。「対象者ではないが多大な貢献があったので、今年に限って贈る」や「素行が悪く全体に悪影響を与えるので、今年は副賞は見送る」などです。

 

 ところで、クオリファイアー(Q)やリザベーション(R)には、とても重要な意味が込められています。次回、そのことに関してまとめます。

 

-参考-

苫米地英人博士著「ディベートで超論理思考を手に入れる」(CYZO

 

(つづく)

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)