Q-048:霧島市(鹿児島)教育講演会<180628> vol.2
2018年6月28日(木)、霧島市(鹿児島県)で開催された姶良地区学校保健会において、教育に関する講演を行わせていただきました。
当日の講演内容については、Q-047を御確認ください。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/11142259.html
いただいた御意見・御質問に対して回答いたします。
まずは講演当日に会場でいただいたものからです。
・よく子どもたちに(自分の子どもにも)「過去に囚われるな」「前向きに考えよう」「過去についていつまでも考えたってどうしようもないじゃないか」という話をするのですが、それとコーチングの関連性や違いは?
A:多くの人が「過去→未来」という時間観を受け入れています。その考え方では過去の束縛から逃れることは容易ではありません。
コーチングにおいて重要なことは、「クライアント(御質問では子どもたち)の意識を未来に向けさせる」ということです。それは本物のコーチを見分けるポイントでもあります。
私は「時間は未来から現在、現在から過去へと流れている」という話を繰り返しお伝えします。「未来→過去」という時間観を無意識レベルまで徹底的に体得してもらいたいからです。過去に起きたことは、未来に起こることに一切関係ありません。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10829042.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html
“現状の外”にゴールを設定し、そして、それを達成するためには、必ずスコトーマを外す必要があります。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html
そのために過去をふりかえる場合がありますが、それはあくまで「ゴールを達成した未来」にlock onした状態での過去の振り返りであり、過去そのものにフォーカスしているわけではありません。
苫米地博士のブログにあるとおり、昨日まで起きたことは、明日起きることに1%も関係ありません。過去が未来に与える影響はゼロパーセントであり、過去はあなたの未来に一切関係ありません。
苫米地英人博士ブログ:http://www.tomabechi.jp/archives/51569396.html
…おそらく、かなり多くの方々が「過去は未来に一切関係ない」という言葉に抵抗を感じてしまうのではないかと思います。それはブリーフシステムやセルフイメージが過去の記憶によりつくられているからです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353425.html
よって、時間観を「未来→過去」に変え、その未来をゴールとして自由自在にうみだすことを可能とするコーチングは、人を束縛から解放する究極のツールであるといえ、宇宙を新たに創造するための奥義であるといえます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353367.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html
・スピリチュアルペインに関する教育も大事だと思うが、「うまくやっていかないと」と悲観的に思って自分を肯定的に考えられないというような考えに陥る子どもたちもいると思うから、そこの教育の仕方もすごく大事だと思う
A:「うまくやっていかないと…」と考えることが「悲観的」となるのは、モチベーションが「have to(~ねばならない)」だからです。本来楽しいはずの学習が「have to」となってしまう原因はいろいろと考えられますが、いずれにせよ、不安・恐怖が心の奥底にはびこっています。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5882609.html
不安・恐怖という強い情動は、扁桃体を含む大脳辺縁系という古い大脳(旧皮質)の活動です。人間の場合、通常は前頭葉(特に前頭前野)により制御されていますが、危機的状況ではその制御が外れ情動が剥き出しになります。それを「ファイト・オア・フライト(fight or flight)」といいますが、その結果、成績が下がったり、感情的な言動が多くなったり、体調を崩すという状況を招きます。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/9815429.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8164566.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/8166289.html
では、なぜ子どもたちの心に「have to」が入り込むのでしょうか? なぜ子どもたちは不安や恐怖を感じてしまうのでしょうか?
…私は、その理由として、「他人の評価」「社会による順位づけ」があると考えています。
受験や塾通いなどで常に順位づけをされ、他人と比べられ評価されてしまう現代の子どもたちの間にも、大人の世界と同じように、「勝ち組」「負け組」という考え方が浸透しているそうです。そのために失敗が許されないという風潮が生まれてしまっているようです。
そんな考え方や風潮が、「うまくやっていかないと」=「悲観的」を生みだします。モチベーションを「want to」から「have to」に変えていきます。
本物のコーチにコーチングを学び、さらにセルフコーチングができるようになると、「失敗」という概念はなくなります。「(一時的な、あるいは他人の評価としての)失敗はスコトーマを外すための貴重な機会である」と思えるようになるからです。「失敗はゴール達成のための大切な縁起である」と確信できるからです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html
私は、苫米地博士に学ぶ前から、「勝ち組」「負け組」という言葉が大嫌いでした。その話を振られるといつも、「私は『かちぐみ(価値組)』です」と答えていました。もともとそんなブリーフを持っていたから、コーチングに強く惹かれたのかもしれません。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721531.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721658.html
人は誰もが「価値組」!
その価値を自分自身で生みだすものがゴールです。
子どもたちがコーチングを学べば、そのために子どもを見守る大人自身がコーチングを学び本物のコーチとなれば、子どもたちは失敗のプレッシャーから解放されていきます。
一つ上の回答で、「未来に意識を向けさせる」ということを書きましたが、複数の調査にて日本の子どもは将来に対する夢や希望が先進国の中ではとびぬけて低いことが明らかになっています。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/10256356.html
よって、日本においては、ただ単純に未来に意識を向けさせるだけでは足りません。
「未来には希望がある」「生きることは楽しい」ということを大人が自身の姿をもって伝えてあげることが大切だと思います。
そのために教師や親といった子どもの身近にいる大人が、自身のゴールに向かって日々を嬉々として生きる必要があります。その方法であるコーチングを、子どもはもちろん、大人こそが学ぶ必要があります。
苫米地博士が代表を務める一般財団法人 BWF international(BWF:Better World Foundation)は、世界の教育の高度化を目的とした非営利団体です。世界中の子どもたちと子どもに関わる人たちすべてに「人生の可能性の開き方」を広め、戦争と差別のないよりよい世界を実現することを目指しています。
そのBWFがPX2(ピーエックスツ―)というコーチングプログラムを無償で提供しています。ぜひBWFのHPにアクセスしてみてください(医療・福祉機関も対象です)。
BWF internationalのHP:http://bwf.or.jp/what_is_px2
・失敗した子ども、うまくいかなかった子どもには、「同じ失敗を繰り返さないようにしようね」という話をするが、同じ失敗を次に生かすというのはこの考え方(コーチング)ではどうなのでしょうか?
A:一つ上の回答内容を繰り返しますが、「人生に失敗はない」というのがコーチングの考え方です。ゴールを達成するために大切なことを、スコトーマを外して発見したのだから、それは失敗ではなく貴重な経験です。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html
「未来から過去に流れる」という時間の流れを考慮すると、ゴールとは「すでに達成しているもの」です。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html
スポーツ指導などでよくあることですが、失敗の分析を何度も行うのはNGです。「失敗する私」「ダメな私」というセルフイメージを強化してしまうからです。そうではなく「すでに成功している私」というイメージを強化するのです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html
せごどん(西郷隆盛)も、「過ちを改めるにあたっては、自分から誤ったとさえ思いついたらそれで良い。そのことをさっぱり思いすてて、すぐ一歩前進することだ」と語っています(南洲翁遺訓)。「エフィカシーを下げずに、ゴールに向かって進め!」と言っているのです。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html
失敗をするから人は成長します。
子どもたちが「間違えた」と思ったときに、「自分らしくなかった」と自然に言えるように導いてあげてください。
「こんなのは自分らしくない。次は○○する!」と未来の姿をイメージできれば、そのイメージ、すなわち成功は現実化します。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html
スコトーマを外すために分析は必要です。しかし、その時に「ゴールを達成するために」という目的を忘れないでください。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)

BWFインターナショナルHPより引用
http://bwf.or.jp/
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