PMⅠ:The Power of Mind

PM-05苫米地理論で見える教育現場のスコトーマ

PM-05-15そもそも教育とは?-6-3)人間形成

 

この章(第五章)では、苫米地理論(ベチロン)で教育を考察していきます。

 

 

そもそも教育とは?-6-3)人間形成

 

苫米地博士は、この「欲求階層説」について、「人間の欲求が、最も抽象度の低い物理空間(脳幹レベルの欲求)から、しだいに抽象度の高い情報空間(前頭葉レベルの欲求)へと段階的に上がっていくことを説明したものだ」とコメントされています。

 

つまり、これが「人間形成」の階梯であり、その本質は「抽象度を上げること」であるということです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/cat_123517.html

 

「生理的欲求」や「安全の欲求」は、自らの生存に関わる本能、脳幹的欲求に基づく物理空間の欲求です。食欲を例に考えると、十分な食料を得ることが難しく、食べるものに常に困っていた原始時代の人類は、それがなんであれ食べ物があるだけで幸せを感じたはずです。

現代でも貧困や飢餓に苦しむ発展途上国の人々は、食べ物が手に入るということに少なからず幸せを感じるでしょう。

 

そうした生存に関わる欲求が満たされると、次第に欲求の対象が物理空間から情報空間に移行していきます。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516539.html

 

欲求が満たされた状態を「幸せ」と呼ぶとすれば、幸せの抽象度が上がっていくのです。食べ物に関していうと、「単にお腹が満たされて栄養が摂れればいい」という欲求から「おいしいものが食べたい」という欲求に変わっていきます。

さらに抽象度が上がると「自分一人がおいしいものを食べたい」から「家族と一緒においしいものを食べたい」に変わり、やがて「日本国民がおいしいものを」、「アジアが」、「世界が」と広がっていくはずです。

 

「世界から飢えをなくしたい」という思いからもっと抽象度が上がると、「この世界すべてを平和にしたい。全人類がよりよく生きられるようにしたい」という思いに変わっていきます。それが「抽象度が上がる」ということです。

 

抽象度を上げて生きる

 

じつは、マズローは晩年に「欲求階層説」で唱えた五段階に、さらにもう一つ上の「自己超越の階層(Self-transcendence)」があると付け加えました。

 

「自己実現の欲求」を満たして、個人としての同一性(アイデンティティー)が完成すると、さらには個を超越したもの(例えば、他者や共同体、人類、生態系、宇宙など)との一体感、同一性を確立することを目指す、というのです。

 

マズローは自己超越のレベルに達している人(Transcenders)の特徴として、「統合された意識を持つ」「落ち着いていて、瞑想的な認知をする」「他者の不幸に罪悪感を抱く」「謙虚である」「他視点的な思考ができる」などを挙げています(Wikipediaより)。

そうしたイメージは「抽象度の高い思考ができる人」と見事なまでに重なります。

 

マズローは人の欲求を分析することで、幸せになる生き方を発見しました。それが「自己実現」を目指す生き方です。そして晩年に、さらに幸せになる究極の生き方に到達しました。それが「自己超越」に到る生き方です。

 

その本質は、マズローのいう超越とは、「抽象度を上げること」であり、“無敵”になることです。そしてそれが「人間形成」の本質です。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5446097.html

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(つづく)

 

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苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)